呼吸療法認定士、正式名称を「3学会合同呼吸療法認定士」といいます
私は2022年に3学会合同呼吸療法認定士を取得しました
当時の私はこれといった得意分野はなく、急性期病院で働く、一般的な理学療法士でした
他のスタッフには、運動器や脳血管を専門で勉強している先輩がいましたが、私は動作分析が苦手で理学療法士の王道を極めるのは難しいかなと思っていました
そこで、内部疾患に興味を持ち、中でも呼吸について全般的に勉強できる資格はないか、
これが私が呼吸療法認定士を取得しようと思った経緯です
しかし、実際に取得すると、臨床で生きるだけではなく、様々な多職種との繋がりや院内での仕事、金銭的なメリットなど、様々なメリットを実感しながら働くことができるようになりました
一人でも多くの呼吸療法士が生まれることを願っています
呼吸療法士を取得したメリット
呼吸療法士を取得したメリットで、勉強になった!とか、臨床現場で生きてます!と言われても、それを理由に受験しよう!とはならないですよね
私が取得しようと思った理由は、勉強しよう!でしたが、これから受験する皆様にはそれ以上のメリットがある、ということを伝えたいと思います
呼吸療法士を取得したメリット 1.給料が上がる
私の病院には、資格を取ったからって報酬はないんです
そういう声はよく聞きますし、当院も同じです
私の病院も、認定資格を取得したことだけで、手当や月収が増えることはありません
では、なぜ私は給料が上がったのでしょうか?
それは、リハビリ部内の私の地位が上がるきっかけになったからです
皆さんの部署にもありませんか?
✅心臓のことで困ったらあの先輩に聞けばわかるよ
✅患者対応で困ったらあの人に相談したら?
3学会合同呼吸療法認定士を取得したことで、私自身が呼吸のことはあの人に聞けばわかるよ!になれたのです
今まで特これといった得意がなかった私ですが、呼吸療法には一定水準の知識を得ました
特に呼吸療法認定士の良いところは、呼吸理学療法を学ぶ資格ではなく、呼吸療法全般を学ぶことができます
大学では学ばない酸素療法や薬物療法、検査所見についても、広く学ぶことができます
その分、合格率は69%と低いんですけどね・・・
「呼吸について聞けばわかる人」になれたことで、部内での勉強会でも呼吸について発表することが増えました
さらには、院内の勉強会も任されるようになり、「院内でも呼吸について聞けばわかる人」になれたのです
ここまでの道のりには数年かかりましたが、結果的にこのタイミングで、昇給率upという、金銭的なメリットを受けることができました
当院では職員の5%、34人の当院のリハビリテーション部では2人が、A判定、つまり昇給率upの称号を得ることができます
これはどの病院にもある程度は社内規定などで決まっている制度です
頑張っている職員がしっかりと評価されないとモチベーションが下がってしまうため、評価と昇給を定めているケースが多いです
私も昇給率upを得ることができ、5%の昇給を半永久的に得ることができました
流石に月収は公開しませんが、20万円だとすれば、1万円の昇給ですね
呼吸療法認定士の取得には約5万円の出費が予想されます
つまり、5年で金銭的には回収できることになりますので、私の場合は呼吸療法士の取得が、金銭的には大きなメリットになったと言えますね
呼吸療法士を取得したメリット 2. RSTとしての活動
皆様はRSTという組織をご存知でしょうか
Respiratory Support Team:呼吸サポートチーム のことです
RSTとは人工呼吸器を装着した患者さんを中心に、呼吸療法を安全かつ効果的に行うために多職種(医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士など)が協力して活動する専門チームです。目的は、呼吸療法が必要な患者さんの呼吸管理をサポートし、人工呼吸器からの早期離脱や合併症の予防、ケアの質の向上です
RSTは横断的に院内をサポートするチームで、病院にもよると思いますが、院内でも一定の立場を有しています
例えば、主治医は脳外科であまり呼吸に精通していない場合に、呼吸状態の悪化が懸念される際に、RSTに相談すると、Dr・Ns・ME・PTが回診に伺い、アセスメントと提案をする、これがRSTの仕事になります
そのRSTの仕事を行う上で、3学会合同呼吸療法認定士は重要な資格になります
厚労省の資料によりますと、
5年以上の呼吸リハビリテーションに従事した経験のある理学療法士がRSTとして呼吸ケアチーム加算を取得できる、と記載されています
つまり、RSTとしての活動を行うPTには呼吸療法士を取得しているスタッフを優先しやすい環境にある、ということです
呼吸ケアチーム加算は週150点と少ない診療報酬ですが、急変を未然に防いだり、呼吸トラブルを円滑に改善することができれば、150点以上の価値のある組織だと思います
私自身も、呼吸療法士を取得してから、RSTに所属するようになり、今ではリハビリ部内、院内でも呼吸療法に対するアドバイス、私だけでは解決できない問題は適切な医師へのコンサルテーションを行うことで、院内のRST業務に貢献しています
つまり、私は呼吸療法士を通して、RSTに参加するようになり、院内の中でも呼吸療法に詳しい人になれた、という流れです

呼吸療法士を取得したメリット 3. 院内・院外に仲間が増える
序盤でも話をしましたが、私はもともと得意分野がありませんでしたので、院内の仲間と言っても仕事の愚痴を言うような仲間しかいませんでした
しかし、私は呼吸療法士を取得して以降、呼吸に詳しい人、と言う院内での一定の地位を得ました
すると、院内の様々な人が病棟に出向いた際にお声かけいただくことが増えました
呼吸に関する相談はもちろんですが、それ以外の相談から他愛もない話に発展したり、RSTとして一緒に勉強会を開催するようになりました
リハビリ部、看護部、など、その部の中での仕事をしているだけでは得られない仲間が増えていった印象です
今では、主任看護師や臨床工学部の技師長、ICUの医師ともフラットに相談することができるようになり、普段の臨床も非常にやりやすくなりました
何かを提案するには、主任や師長から相談した方が、話が早いですからね(笑)
最終的には、院内にもさらに呼吸に興味を持ったり、呼吸療法士に興味を持ってくれるスタッフもいたことを、私は心より嬉しく思います



コメント