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こたちです。
心不全療養指導士、受けると決めたはいいけど、何から手をつければいいか分からなくないですか?
私は循環器の急性期に13年いて、2023年に心臓リハビリテーション指導士を取りました。そのときの経験から言うと、この手の学会認定試験でつまずくポイントは毎回同じです。過去問が市販されていない。出題範囲は公式ガイドブックまるごと。そして仕事をしながらなので時間がない。
心不全療養指導士も同じ構図です。この記事で、試験の全体像と勉強の順番を一度整理しておきます。分野ごとの細かい対策は、この記事からリンクする個別記事で順に書いていきます。
数字で見る心不全療養指導士試験
受験者はだいたい年に2,000人。合格率は年度によって大きく動きます。2020年度89.5パーセント、2021年度86.2パーセント、2022年度91.8パーセント、2023年70.4パーセント、2024年72.4パーセント、2025年87.7パーセント。
9割前後の年もありますが、2023年と2024年は7割台まで落ちています。受けているのは循環器で実務経験のある看護師さんやPT、薬剤師さんたちです。その母集団でこの数字なので、勉強せずに通る試験ではないです。
スケジュールはざっくりこう進みます。春に日本循環器学会に入会、eラーニングを受講、6月1日から7月31日にオンライン申請(症例報告書5例つき)、そして認定試験が12月。2026年度は12月20日(日)の13時から15時、会場は47都道府県に設置予定です。申請まわりの締切の話は別記事にまとめたので、今年申請する方はそちらを先に確認してください。
2026年度の日程と、いま勉強すべき理由
先に日程を押さえておきます。ここを知らないまま進めると、たいてい出遅れます。
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| オンライン申請(症例報告書5例) | 6月1日〜7月31日 |
| eラーニング受講完了期限 | 7月31日(期限後も筆記試験日まで公開継続) |
| 受験審査料の振込期限 | 8月10日 |
| 症例報告書の書類審査 結果通知 | 11月10日頃 |
| 認定試験 | 2026年12月20日(日)13:00〜15:00 |
| 会場 | 47都道府県に設置予定 |
| 試験結果通知 | 2027年3月上旬 |
ここで気づいてほしいことがあります。書類審査の結果が分かるのが11月10日頃で、試験が12月20日。間が1か月半しかありません。
「受かっているか分からないのに勉強する気になれない」という気持ちは分かります。私も心リハのときに似たことを考えました。でも通知を待ってから始めると、1か月半で280ページを仕上げることになります。現実的ではないです。
つまり、通知を待っているこの時期こそ、いちばん勉強すべき期間です。ここが空白になっている人が多いので、逆に言えば差がつきやすいところでもあります。
もうひとつ。eラーニングは受講完了期限(7月31日)を過ぎても、筆記試験日まで公開が続きます。もう一度見返せるので、使わないともったいないです。
教材は実質一択、でも読むだけでは受からない
出題のベースは「心不全療養指導士認定試験ガイドブック」の改訂第3版です。教材選びで迷う必要はないです。これを買って読む。以上。
問題は読み方です。ガイドブックは改訂第3版でA4判280ページあって、通読すると2週間くらいかかります。それで1周した気になっても、問題形式で聞かれると答えられない。私が心リハ指導士のときに痛感したやつです。
だから順番を逆にします。先に問題を解く。間違える。ガイドブックの該当ページに戻って読む。この往復のほうが、通読3周よりはるかに定着します。
公式にいちばん近い練習問題は、ガイドブックの中にあります
過去問が市販されていないことは冒頭に書きました。では公式にもっとも近い問題は何かというと、ガイドブックに載っている「知識確認問題」です。
改訂第3版(2026年3月発行)では、心不全診療ガイドラインと高血圧管理・治療ガイドラインの改訂を反映して内容が大幅に更新され、知識確認問題も全問リニューアルされています。第2版のまま勉強している方は、問題だけでも第3版で確認したほうがいいです。
ただ、知識確認問題は分野ごとに数問ずつです。量としては足りません。私はそこを埋めるために、ガイドブック改訂第3版に沿った問題を自分で306問作りました。全問に参考ページ番号をつけているので、間違えたらそのままガイドブックの該当ページに戻れます。買い切り版は心不全療養指導士認定試験 対策アプリ【全306問】にまとめています。第1章の10問は無料で試せます。
出題13分野を、勉強する順番に並べ替えた
ガイドブックの章立てに沿って、私なりの優先順位で並べるとこうなります。
最優先は、心不全の概念・病態とステージ分類。ここが全部の土台で、他の分野の問題文を読むための共通言語です。
次に、診断・検査と治療。BNPやエコーの数字、薬物治療の考え方。実務でやっている人も「ガイドブック上の整理」で問われると意外と迷います。
そのあとに療養指導のブロック。療養指導の基本、ステージ別の指導、特殊病態・高齢者、緩和ケアとACP。職種によってはここが一番の得点源になります。
最後に、予防、多職種・地域連携、制度まわり。暗記で拾える分野なので直前期でも間に合います。
試しに3問だけ解いてみてください
雰囲気を掴むために、私の問題集から3問置いておきます。
1問目。2025年改訂版心不全診療ガイドラインにおける心不全の定義として最も適切なのは?
答えは「心臓の構造・機能的な異常により、うっ血や心内圧上昇、および/または心拍出量低下や組織低灌流をきたし、呼吸困難・浮腫・倦怠感などの症状や運動耐容能低下を呈する症候群」。ポイントは、心不全は単一の疾患ではなく症候群だという整理です。LVEFの数字だけで定義する選択肢が混ざると、実務者ほど迷います(ガイドブック改訂第3版でいうとp.8〜9のあたりです)。
2問目。HFrEFからLVEFが10パーセント以上改善して、HFmrEFまたはHFpEFに変化した心不全を何と呼ぶ?
HFimpEF(左室駆出率の改善した心不全)です。心不全の薬物治療はLVEFで薬を選ぶので、この分類用語はセットで覚えることになります(同p.84)。この「EFの略語ファミリー」は毎年誰かを混乱させます。
3問目。NYHA III〜IV度に進行した患者さんの療養指導で重要となる情報は?
住環境、家族の状態、社会資源の活用状況、介護者の情報です。検査データだけ見ていても指導はできない、というガイドブックの思想がそのまま問題になっています(同p.194)。自宅での看取りを希望している場合を想像すると、なぜこの情報が要るのか腑に落ちると思います。
3問とも、知っていれば10秒、知らなければ勘になる問題です。こういうのが50問並ぶ試験だと思ってください。
ここで解いてもらった3問は、私が作った心不全療養指導士アプリからの抜粋です。ガイドブック改訂第3版に沿った全13章306問、解説には毎回参照ページつき。まずはデモの第1章10問(無料)で、今の実力を測ってみてください。
続きは分野別に書いていきます
ここから先は、病態・ステージ分類、診断と検査、薬物治療、療養指導、緩和ケアと、分野ごとに記事を分けて掘り下げていきます。更新したらこの記事にリンクを足していくので、ここをブックマークして目次代わりに使ってください。
分野別に、勉強する順番でまとめました。上から順に読めば、試験範囲を一周できます。
- ① 病態・ステージ|心不全のステージ分類、AからDまで説明できますか?
- ② 診断・検査|「ARNIを飲むとBNPが上がる」は説明できますか?
- ③ 薬物治療|心不全の「4つの柱」、すぐに4つ言えますか?
- ④ 療養指導|「体重が何kg増えたら受診」か、即答できますか?
- ⑤ 緩和ケア・ACP|緩和ケアは「終末期になってから」ではありません
- ⑥ 多職種連携|心不全チームに「含まれない職種」を選べますか?
- ⑦ 直前まとめ|試験まであと1ヶ月、何をすればいい?
最後にお知らせです。この記事の3問は、私が作った問題集アプリからの抜粋です。ガイドブック改訂第3版に沿った全13章・306問。全部の解説に「改訂第3版の参照ページ」を付けてあるので、間違えた問題からガイドブックの該当ページへまっすぐ戻れます。さっき書いた「問題を解いてから読みに行く」勉強法を、そのまま形にしたアプリです。
スマホのブラウザで動くのでインストールは不要。デモ版として第1章の10問は無料です。まず10問、いまの実力を測ってみてください。
12月の試験まで、まだ5ヶ月あります。申請を済ませて、8月から1日10問。それで十分間に合います。



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