心臓リハビリ指導士 過去問 生理学編

心リハ指導士問題
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心臓リハビリテーション指導士の取得を目指して勉強中のりよたろです

心リハ指導士を目指す皆さんは、既に気づいているかと思いますが、

この資格試験には、過去問がありません!!!

問題集がありません!!!

インターネットで検索しても、わずかな方のわずかな記憶が垣間見えるのみ。。。

本試験の勉強をするには、

日本心臓リハビリテーション学会が出版している

なんと合計383ページ

2022年増補改訂版 指導士資格認定資格準拠 心臓リハビリテーション必携 

心臓リハビリテーション指導士必携

これを読むのみです

私にはそんな効率の悪い勉強は耐えられなかったので、先輩方の力を借りることにしました

私の職場にいる、既に心リハ指導士の資格を取得した先輩、同僚に、

記憶の許す限り、過去問作成にご協力頂きました!!

というわけで、ただ過去問を共有するだけではつまらないので、

過去問について勉強がてら解説しつつ、一問一問を深く考えてみようと思います

ということで、今回は

「第2回 生理学 編」 を勉強していこうと思います

このブログで紹介しているのは心臓リハビリテーション指導士の勉強範囲のごく一部に過ぎません。もっとしっかり勉強したい方のために、心リハ指導士試験対策アプリを開発しました。デモ版10問は無料で実施できますので、ぜひお試し下さい。
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心リハ指導士過去問集 運動生理学編 part1

誤った選択肢はどれか

1. I型繊維は収縮速度が遅く、赤筋とも呼ばれる

2.I型繊維はミトコンドリアが豊富で解糖度が低いため、疲労しいくい

3. II型繊維は酸化能力が低く、解糖度が高い

4. II型繊維は単位時間あたりのエネルギー出力が低い

正解:1,2,3 不正解4:II型繊維は単位時間あたりのエネルギー出力が高い

心リハ指導士過去問集解説 運動生理学編 part1

まずは、I型線維とII型線維についてまとめておきましょう

I型線維とは、赤い筋肉、「赤筋」と呼ばれ、イメージとしては「マグロ」です

マグロの筋肉は1日中海を泳ぎ続けるために、疲労しにくい特徴があります

ですから、単位時間あたりのエネルギー出力が低く、省エネなんですね

なぜ「赤筋」が「赤い」か、、、

それはミオグロビンを多く含み、毛細血管に富んでいるからです(血の色ってこと)

II型はI型に相反するため、無理に覚える必要がありません

表にしてまとめておきましょう

I型線維II型線維
別名赤筋、遅筋白筋、速筋
イメージマグロヒラメ
収縮速度遅い速い
疲労疲れにくいすぐ疲労
パワー弱い強い
酸化能力高い低い
解糖度低い高い
I型、II型繊維のまとめ

個人的には『I型=マグロ』これだけ覚えておけば十分かなと思います

心リハ指導士過去問集 運動生理学編 part 2

加齢により低下・減少するものはどれか(2019年、2021年に出題)

1. 筋の収縮速度

2.最大心拍数

3.遅筋の割合

4.最大換気量

5.刺激への反応時間

正解:1,2,4,5 不正解:3(遅筋は加齢に伴い増える)

心リハ指導士過去問集解説 運動生理学編 part2

加齢による生理学的変化については、テキスト24ページに表4としてまとめられています

ほとんどの選択肢が、一般的に考えればわかるものが多いです

なぜなら加齢に伴いほとんどのことは、「悪化」するからです

唯一、間違える可能性があるのが

I型線維(赤筋、遅筋)と、II型線維(白筋、速筋)の割合が加齢により変化することでしょうか

加齢に伴い、素早く行動することが難しくなりますね

つまり、白筋が減少し、赤筋に置き換わる傾向にあります

part 1.で解説したII型、II型の整理がついていないと、

正しい選択肢に辿り着けない場合があります

2019年,2012年には、

p24.表3の身体的でコンディショニングが出題されていますが、

ここも同様の理論で正当できると思います、

復習しておきましょう

心リハ指導士過去問集 運動生理学編 part3

高血圧ガイドラインで正しい選択肢はどれか(2015年に出題)

  1. 正常血圧は収縮期血圧:130mmHg未満かつ拡張期血圧:85mmHg未満である
  2. 正常血圧は収縮期血圧:120mmHg未満かつ拡張期血圧:75mmHg未満である
  3. 高血圧は縮期血圧:130mmHg以上かつ拡張期血圧:85mmHg以上である
  4. 高血圧は縮期血圧:140mmHg以上または拡張期血圧:90mmHg以上である

正解:1.4 不正解:2.3(正常は130未満かつ85mmHg未満、高血圧は140以上または90mmHg以上)

心リハ指導士過去問集解説 運動生理学編 part3

血圧、これは心臓リハビリの理解の基本とも言えます

血圧に関してはテキストの12ページに記載されていますね

血圧に関して問われるのは以下の部分です 

正常血圧収縮期130mmHg未満 かつ 拡張期85mmHg未満
高血圧収縮期140mmHg以上 または 拡張期90mmHg以上
脈圧収縮期血圧ー拡張期血圧
平均血圧拡張期血圧+脈圧×1/3
血圧での頻出問題

ポイントは、正常血圧はどちらとも基準を満たす必要があるが、

高血圧は収縮期・拡張期のどちらか一方でも基準を超えてしまうと、高血圧の診断となります

「かつ」、「または」の部分も注目した方が良いですね

心リハ指導士過去問集 運動生理学編 part4

心筋酸素消費量を規定する因子のうち正しいものはどれか(2019年に出題)

  1. 心拍数
  2. 心筋収縮性
  3. 心室容積
  4. 心室内圧
  5. 冠動脈狭窄

正解:1,2,3,4 不正解:5

心リハ指導士過去問集解説 運動生理学編 part4

ここで問われているのは「心筋酸素消費量」とは何かということです

心筋虚血は、「心筋酸素供給量 < 心筋酸素消費量」 となった時に起こります

冠動脈狭窄がある場合は、酸素供給量が低下しますので、心筋虚血がおきますね

つまり、心筋虚血を起こさないためには、

心筋酸素供給量を増やすか(例えば、冠動脈狭窄をカテーテルで解消するなど)

心筋酸素消費量を減らすか、

このどちらかを行わなければならない、ということです

そして心筋酸素消費量を構成する要素が大きく分けて3つあります

  1. 心拍数
  2. 心筋収縮性(いわゆるEF、左室駆出率)
  3. 心室壁張力(心室容積、心室内圧)
心筋酸素消費量を構成する4つの要素

この図をまとめると

心筋に必要な酸素は、

  • 拡張期にどれだけの血液を左室に溜め込み(心室容積)、
  • 収縮期にどれだけの力で左室を収縮させることで(心筋収縮性)、
  • どれだけの圧力で全身に血液を送り出し(左室内圧・収縮期血圧)、
  • 1分間に何回、全身に血液を届けることができるか(心拍数)  

とまとめることができるでしょう

心筋酸素消費量を決定する4因子のうち、さらに重要なのは

心拍数と心室内圧(収縮期血圧)です

そこで、運動時の心筋酸素消費量の指標として用いられる考え方として

心拍数 × 収縮期血圧 = 二重積 (pressure rate product , double product) があります

二重積まとめ

安静時の心拍数と収縮期血圧が、HR:60bpm、SBP:120mmHg の場合、

二重積=60×120=7200となります

これが、運動時の心拍数と収縮期血圧が、HR:100bpm、SBP:150mmHg の場合、

二重積=100×150=15000となり、約2倍の酸素が必要となっていることを示しています

運動時の心筋酸素必要量は、運動開始時から増加しますが、

運動中盤からその増加が急峻となります

その屈曲点が嫌気性代謝閾値であるATと一致することも知られており

運動時に二重積(心拍数と収縮期血圧)を計測することは

重要かつ、簡便であることがわかりますね

二重積屈曲点とATが一致

Riley M, et al: association between the anaerobic threshold and the break-point in the double product work rate relationship. Eur J Appl Physiol Occup Physiol 1997; 75: 14-21.

心リハ指導士過去問集 運動生理学編 part5

有機的代謝、無機的代謝を表す文書として正しいものを選択せよ(2012年、に出題)

  1. 酸素を使わないでATPを産生する過程を無機的代謝といい、クレアチンリン酸の分解と解糖系がある
  2. 有機的代謝ではピルビン酸や脂肪遊離酸からクエン酸回路によりATPと水が作られる
  3. 運動時にクレアチンリン酸の分解とクエン酸回路(有機的代謝)でも不足する場合は、解糖系が補う
  4. 有機的代謝ではピルビン酸1分子から38ATPが生成され、効率が良い
  5. 運動が長時間になると有機的に脂肪が使われる比率が高まり、効率が悪くなる

正解:1,2,3,4  不正解:5(脂肪が使われると効率がよくなる)

心リハ指導士過去問集解説 運動生理学編 part5

無機的代謝と有機的代謝に関連する問題は複数回出題されています

簡単に図にしてまとめてみました

有機的代謝と無機的代謝のまとめ 自作

有機的代謝は酸素を取り込みながらATPを産出しますが、

ピルビン酸1分子が分解されると、38ATPが算出されるため、非常に効率が良いです

運動が長時間になると、脂肪が有機的に使われるようになり、さらにエネルギー効率が上がります

一方、無機的代謝は、

グリコーゲンが分解されると4ATPが産出されるため、非常に効率が悪いです

有機的なエネルギー供給でエネルギーが不足した場合に、補われます

しかしエネルギー産生に時間を要さないため、瞬発的な運動に使われます

エネルギー産生時間持続時間
(無機的)クレアチンリン酸系極めてはやい10秒以内
(無機的)解糖系ややはやい30秒前後
有機的代謝遅い持続的
有機的代謝と無機的代謝のエネルギー産生時間と持続時間

表のように、

有機的代謝はエネルギー効率は良いものの、エネルギー産生には時間を要します

無機的代謝はエネルギー産生時間ははやいですが、持続力はありません

運動の種類によって疲れるエネルギー経路が異なることを理解しておきましょう

以上、参考になれば幸いです

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