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皆さんこんにちは
心臓リハビリテーション指導士の取得を目指して勉強中のりよたろです
心リハ指導士を目指す皆さんは、既に気づいているかと思いますが、
この資格試験には、過去問がありません!!!
問題集がありません!!!
インターネットで検索しても、わずかな方のわずかな記憶が垣間見えるのみ。。。
本試験の勉強をするには、
日本心臓リハビリテーション学会が出版している
なんと合計383ページの
2022年増補改訂版 指導士資格認定資格準拠 心臓リハビリテーション必携
これを読むのみです
私にはそんな効率の悪い勉強は耐えられなかったので、先輩方の力を借りることにしました
私の職場にいる、既に心リハ指導士の資格を取得した先輩、同僚に、
記憶の許す限り、過去問作成にご協力頂きました!!
というわけで、ただ過去問を共有するだけではつまらないので、
過去問について勉強がてら解説しつつ、一問一問を深く考えてみようと思います
ということで、今回は
不整脈!!と思ったのですが、不整脈は量も多いので数回に分けて解説します
今回は
「第7回 不整脈の治療 編」 を勉強していこうと思います
心臓リハビリ指導士 過去問 不整脈の治療編 part1
心房細動に対する抗凝固療法として正しいものはどれか (2016年)
- 僧帽弁膜症手術に機械弁を使用した場合、ワーファリンが推奨される
- 非弁膜症性の心房細動では、CHADS2スコアが1点以上でDOACが推奨される
- CHADS2スコアには、心不全、高血圧、年齢75歳以上、糖尿病、脳梗塞の既往が含まれる
- CHADS2スコアが1点未満の場合、抗凝固療法は禁忌となる
正解:1、2、3 不正解:4(その他のリスクがあれば、DOACやワーファリンが考慮される)
心臓リハビリ指導士 過去問解説 不整脈の治療編 part1
心房細動に対する抗凝固療法に関する問題は、数年に一度出題されています
心臓リハビリテーション指導士必携、P64の図28の表を覚えておく必要があります
特にCHADS2スコアや、DOAC・ワーファリンの推奨について問われることが多いです
CHADS2スコアは疾患の頭文字を取っているのでわかりやすいですね
一方、その他のリスクについて問われることはこれまでありませんでした
ですので、CHADS2スコアと推奨について理解しておくと良いでしょう
心臓リハビリ指導士 過去問 不整脈の治療編 part2
正しい文章はどれか (2015年)
- 徐脈性心房細動にはβ遮断薬、ジキタリス製剤、Ca拮抗薬を使用する
- 心機能低下した頻脈性心房細動に対して、Ca拮抗薬が適応となる
- 心室頻拍は薬物療法で抑えた後、アブレーションが第一選択となる
- 頻脈性不整脈の場合、ペーシングが適応となる
正解:3
不正解:1(頻脈性心房細動の治療)、2(心機能が保たれた場合に適応)、4(徐脈性心房細動の治療)
謝った組み合わせを選択せよ (2016年)
- 心室頻拍の治療 ー アブレーション
- 心室頻拍の再発予防 ー ICD(植込み型除細動器)
- 心室細動 ー 電気的除細動、アドレナリン静注
- 心室細動 ー カテーテルアブレーション
正解:1,2,3 不正解:4
心臓リハビリ指導士 過去問解説 不整脈の治療編 part2
不整脈の治療は薬物療法に関する出題が稀にあります
頻度は多くないので、薬物療法が苦手な方は、後回しになりやすい分野ですね
頻脈性心房細動
頻脈性心房細動の治療アリゴリズムは以下の通り
ポイントは、Ca拮抗薬が心機能によって適応にも禁忌にもなることです
不整脈ガイドライン2020によると、
心機能が低下した心不全を合併した、頻脈性心房細動に対するCa拮抗薬は禁忌とされています
不整脈ガイドライン2020↓↓ p66-68
http://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/01/JCS2020_Ono.pdf
β遮断薬、ジゴキシン、Ca拮抗薬は頻脈を抑える薬物療法であり、
徐脈性心房細動に対しては、ペースメーカーを用いてペーシングすることが第一選択でしょう
特発性心室頻拍
特発性心室頻拍の治療の第一選択はカテーテルアブレーションです
しかし、まずは不整脈を止める必要がありますので、
昨今の抗不整脈薬はβ遮断薬やベラパミル(ワソラン)が有効とされる流れになっています
持続性心室頻拍
持続性心室頻拍は循環が不安定な場合は電気ショック(DC)ができる環境で薬物療法を行います
また、治療後の予防策は心機能によって異なります
心機能が維持された場合には、カテーテルアブレーションが第一選択となります
以上、参考になれば幸いです
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