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皆さんこんにちは
心臓リハビリテーション指導士の取得を目指して勉強中のりよたろです
心リハ指導士を目指す皆さんは、既に気づいているかと思いますが、
この資格試験には、過去問がありません!!!
問題集がありません!!!
インターネットで検索しても、わずかな方のわずかな記憶が垣間見えるのみ。。。
本試験の勉強をするには、
日本心臓リハビリテーション学会が出版している
なんと合計383ページの
2022年増補改訂版 指導士資格認定資格準拠 心臓リハビリテーション必携
これを読むのみです
私にはそんな効率の悪い勉強は耐えられなかったので、先輩方の力を借りることにしました
私の職場にいる、既に心リハ指導士の資格を取得した先輩、同僚に、
記憶の許す限り、過去問作成にご協力頂きました!!
というわけで、ただ過去問を共有するだけではつまらないので、
過去問について勉強がてら解説しつつ、一問一問を深く考えてみようと思います
ということで、今回は
不整脈!!と思ったのですが、不整脈は量も多いので数回に分けて解説します
今回は
「第6回 頻脈性不整脈編」 を勉強していこうと思います
心臓リハビリ指導士 過去問 頻脈性不整脈
この不整脈は何か、適切なものを選択せよ
- WPW症候群
- 心室期外収縮
- 心房細動
- 心室細動
頻脈性不整脈は、運動療法の中止基準にかかるものも多く、重要度が高いです
量は多いですが、比較的、形がわかりやすいものが多く、覚えやすい印象ですね
大きく分けると以下の通り
- 上室期外収縮
- 心室期外収縮
- 心房細動
- 心室粗動
- 心室期外収縮(単発、連発、多源性)
- 心室頻拍
- 心室細動
- 発作性上室頻拍 房室リエントリー(AVRT)、WPW症候群
- 発作性上室頻拍 房室結節リエントリー(AVNRT)
順番に解説していきます
心リハ指導士 過去問解説 頻脈性不整脈編
心室期外収縮
心室期外収縮は心室の異常興奮です
そのため、P波がなく、いきなりQRSが出現し、QRSも通常と異なる形を示します
上図の2段目のように、心室期外収縮の後のST-T変化をきたすことがあります
一見してST低下、つまり虚血かな?と思ってしまうかもしれませんが、
これは、興奮伝播過程の二次性変化であるため、虚血ではありません、気にしないで大丈夫です
心室期外収縮は単発では治療の必要はありません
心室性期外収縮(単源性)
心室期外収縮は心室の異常興奮であることは先ほど伝えました
心室一箇所から出る異常興奮はあまり気にする必要はありません
しかし、連発すると話は変わります
2連発、3連発、持続性頻拍となると、lown分類でIV、運動療法は即中止、
主治医の判断を仰ぎましょう
多源性期外収縮
心室期外収縮は心室の異常興奮であること、
一箇所の異常興奮は緊急性が低いことは先ほどお伝えしました
しかし、複数箇所の異常興奮は緊急性が高い不整脈です
なぜなら心室頻拍、心室細動などの致死性不整脈へ移行しやすいからです
多源性期外収縮は lown分類でgradeIII、運動療法は即中止です
心房細動(AF)
心房細動は心房の痙攣によってP波が消失し、f波(基線の揺れ)が見られます↑↑
心房が痙攣しているため、いつ心室へ伝導されるかわからず、
QRSのタイミングも不規則となります
心房細動の発生初期は、はっきりしたf波が見られますが、
慢性化してくると、f波も消失してくることが特徴です↓↓
心房粗動(AFL)
心房粗動も心房の痙攣ですが、
F波がリズミカルであるため、RR間隔が一定となることが特徴です
P:QRSが、2:1 や 4:1 になることが多いですが、2:1は頻脈になりますね
II、III、aVF、V1で見られやすいことも特徴です
新たに出現した場合は、運動療法は即中止、自然停止しない場合は除細動(DC)が必要です
心室頻拍、TdP
心室頻拍は幅広のQRSが30秒以上続く場合を呼びます
致死性不整脈であり、除細動やAEDでの治療が必要となります
30秒未満で自然停止するものは、非持続性心室頻拍(NSVT)と呼びます
心室頻拍の中でも、
QRS の極性と振幅が心拍ごとに刻々と変化し、等電位線を軸としてねじれる波形が特徴の
多源性心室頻拍をTdP(トルサードドポアント)と言います
非常に危険な不整脈であり、即座に除細動やAEDが必要となります
心室細動
心室細動は心室の痙攣です
心臓からの拍出はなく、循環蘇生が必要な致死性不整脈です
これは、一目でわかるので、解説不要ですね
発作性上室頻脈 房室リエントリー(AVRT) WPW症候群
発作性上室頻拍の中でも、房室リエントリーが原因で起こるものを、AVRTと呼びます
あまり出会わない不整脈ですが、
AVRTの特徴は、心室→心房とリエントリーすることで起きる頻脈なので、
QRS → 反転したP波 (陰性P波、P’)が見られます
発作性上室頻脈 房室結節リエントリー(AVNRT)
発作性上室頻拍の中でも、房室結節リエントリーが原因で起こるものを、AVNRTと呼びます
あまり出会わない不整脈ですが、
AVNRTの特徴は、房室結節内でリエントリーしているため、
QRSと同時にP波があり、P波は隠れていることが多いです
そのため、RR間隔は一定ですが、P波が見えず、
いかがでしたか?
一つ一つを読めば、そこまで難しい内容ではないですが、
急に心電図がポンッと出てくると、混乱しそうですね
問題集でも確実に復習しておきましょう
以上、参考になれば幸いです!
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