こんにちは、こたちです。心臓外科術後の患者さんで「腎機能が悪化しました。離床は保留で」——こんな指示を受けたこと、ありませんか?
CKD(慢性腎臓病)を合併した患者の心臓手術後は、術後AKI(急性腎障害)を高頻度で起こします。でも「Crが上がったから安静」では、廃用も肺合併症も防げません。今回は、術後AKIの原因と、離床を判断するためのチェックポイントを整理します。
心臓術後は、CKDがあると高率でAKIを起こす
心臓手術後のAKIは約30%に発生し、CKD合併例ではさらに高率です。だからこそ、AKIが起きても「動かせるかどうか」を見極める目が必要になります。
術後AKIの原因は、大きく3つ
✅ 人工心肺関連(最多):非拍動性の灌流や炎症反応で腎血流が低下
✅ 血行動態性:術後の低心拍出、昇圧剤による腎血流低下
✅ その他:脱水・出血などの腎前性、尿路の腎後性
まずは「原因が可逆的か」を見極めるのがスタートです。
離床していいか? チェックする3つ
✅ AKIの進行度と回復見通し:尿量が戻りつつあるか
✅ 循環動態:Lac(乳酸)が正常なら組織灌流は保たれている目安
✅ 電解質、特にK値
K値は術後リハの「生命線」
CKD合併の術後患者はK値が動きやすいです。K≧6.0は原則離床中止。5.5〜6.0はモニター下で慎重に。介入前に、必ず直近の採血と心電図を確認しましょう。
医師への提案は「データ」で
「リハしていいですか?」ではなく、「Lac正常、K 5.6で心電図変化なし。端座位レベルから開始してよいですか?」と具体的に提案する。これができると、チームからの信頼が変わります。
まとめ
「腎機能が悪い=動かせない」ではありません。AKIの原因・循環動態・電解質の3点を確認し、「中止か実施か」の二択ではなく、レベルを調整して介入する。それが術後の廃用を防ぐPTの役割です。
✅ この症例の詳しい経過(データつき)→ 臨床思考トレーニング|CKD×心臓術後リハ(術後AKI)
✅ 心腎連関の基本はこちら → 臨床思考トレーニング|CKD×心不全(心腎連関)
✅ 試験全体の勉強法 → 腎臓リハビリテーション指導士試験の勉強法|独学で合格する完全ガイド



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