こたちです。
終末期ケア専門士を受けようと思ったとき、最初に困るのが範囲の広さだと思います。概論から疾患別まで9章あって、どこに時間を使えばいいのか見えにくい。
私は循環器の急性期に13年いる理学療法士です。集中治療の専門理学療法士と心臓リハビリテーション指導士を持っていますが、終末期ケア専門士はまだ持っていません。これから受ける側として調べたことを整理しておきます。
数字で見る終末期ケア専門士
第6回(2025年)は5,284人が受験して3,858人が合格。合格率73.0パーセントでした。
学会認定の資格としては受験者が多いほうです。心不全療養指導士が年2,000人規模なので、その倍以上になります。
合格率73パーセントをどう見るか。4人に1人は落ちています。テキストを買っただけで受かる試験ではない、というくらいの温度感だと思います。
試験は90分で90問。全国約300会場のパソコンで受けるCBT方式です。
受験資格は21職種、しかも終末期の経験は不要
対象が広いです。
医師、歯科医師、看護師、保健師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床工学技士、歯科衛生士、管理栄養士、介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、臨床検査技師、公認心理師、救急救命士、放射線技師、介護福祉士、准看護師、臨床心理士。
条件は実務経験2年以上だけです。
そして大事なのがここです。経験はホスピスや終末期の現場である必要がありません。常勤でも非常勤でも構わない、と明記されています。
急性期にいる私のような人間でも受けられます。むしろ急性期で働いていると、終末期を体系的に学ぶ機会がないまま年数だけ過ぎる。そこを埋める資格として考えると、立ち位置が分かりやすいと思います。
公式テキストは2026年2月に第3版へ
出題範囲は公式テキストと時事問題です。
テキストは2026年2月に第3版へ改訂され、2026年10月の認定試験から第3版の内容に準拠しています。
章立てはこうです。
- Ⅰ 概論
- Ⅱ 終末期におけるチームケア
- Ⅲ 日常生活を支えるケア
- Ⅳ 身体症状とケア
- Ⅴ 家族ケアとグリーフケア
- Ⅵ 終末期を支えるナラティブ・アプローチ
- Ⅶ 看取り期のケア
- Ⅷ 地域でみる終末期ケア
- Ⅸ 疾患別終末期ケア
中古で買うときは版を必ず確認してください。フリマアプリにはまだ第2版が残っています。数千円を浮かせたつもりが、範囲のずれたテキストで半年勉強することになる。これがいちばん避けたいパターンです。
出題基準は公表されていない
急性期ケア専門士は章ごとの問題数が公表されていますが、終末期ケア専門士では見当たりませんでした。
つまり配分が読めません。9章を均等に扱う前提で計画を立てるのが無難だと思います。
そのうえで、重さの違いは章の性質から推測できます。
知識で差がつく章と、考え方を問われる章
9章は、性格が2つに分かれます。
Ⅳの身体症状とケアは、知識で差がつく章です。疼痛管理、呼吸困難、消化器症状。薬剤名や評価スケールが出てくるので、覚えれば点になる。逆に覚えていなければ答えられません。ここは優先度が高いと思います。
Ⅸの疾患別終末期ケアも同じ性格です。がん、心不全、呼吸器疾患、認知症で経過がまったく違います。特に心不全は予後予測が難しく、どこからが終末期なのか線が引きにくい。急性期にいる私からすると、ここは一番読みたい章です。
一方、Ⅵのナラティブ・アプローチや、Ⅱのチームケアは、考え方を問われる章です。暗記というより、場面に対してどう判断するかが問われる。こちらは問題を解いて感覚をつかむほうが早いと思います。
時事問題にはセミナー資料も含まれる
出題範囲に時事問題が含まれ、協会のサイトにあるJTCAセミナーの資料も対象だと書かれています。
テキストだけでは足りない部分がある、ということです。申し込んだら、協会サイトのセミナー資料に一度目を通しておいたほうがいい。
更新は5年ごと、条件次第で無料
ここは他の資格と違って親切な設計です。
更新は5年ごとですが、ココシンクというシステムで60単位を取得すれば自動更新になり、更新料はかかりません。
学会認定は更新のたびに学術集会に参加して数万円かかるものが多いので、取得費用だけでなく5年スパンで比べると印象が変わります。
日程と費用
第8回は申込が2027年3月26日から9月20日、試験が2027年10月8日から10月31日です。
受験料が11,000円(税込12,100円)、合格後の認定登録が11,000円(税込12,100円)。公式テキストが6,050円。合わせて30,250円です。
出典
一般社団法人日本終末期ケア協会の公式サイト(受験資格・概要、公式テキスト購入ページ)より。日程や金額は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式で確認してください。
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同じく実務経験2年以上で受けられる資格として、急性期ケア専門士の試験、何をどこまで勉強すればいい?も書きました。


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