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こたちです。
心不全の薬物治療で、ファンタスティック4という言葉を聞いたことがあると思います。HFrEFに使う4つの基本薬のことですが、いざ「4つ挙げて」と言われて、パッと全部出てきますか。私は最初、3つまでは言えて4つ目でつまることがよくありました。
薬物治療の分野は、療養指導士として服薬の話をするうえでも土台になります。今回は、その4つの柱と、覚えておきたい副作用を整理します。療養指導士試験では処方を組む力までは問われませんが、どの薬が基本で、何に注意するかは確実に問われます。
ファンタスティック4は、この4つ
HFrEF、つまり駆出率が下がった心不全に対して、予後を改善し入院を減らすために、できるだけ早く導入していく基本の4種類があります。
ひとつめが、ACE阻害薬、ARB、あるいはARNI。この3つは同じ枠と考えて、どれかを使います。ふたつめがβ遮断薬。みっつめがMRA、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬。よっつめがSGLT2阻害薬です。
この4つを「できるだけ早期に、そろえて入れていく」というのが今の心不全治療の考え方です。昔のように1つずつ様子を見ながら足していく、というより、4本柱を早めに立てにいく。この「早期に4つ」という感覚を持っておくと、選択肢を選ぶときに迷いにくくなります。
覚え方は人それぞれですが、私は「レニン系を抑える薬(ACE/ARB/ARNIとMRA)」と「それ以外の心保護(β遮断薬とSGLT2)」みたいに2つずつペアで捉えると忘れにくかったです。丸暗記より、なぜその薬なのかをうっすら理解しておくほうが定着します。
副作用は、キャラの立ったものが問われる
薬の副作用は、範囲が広いので全部は覚えきれません。でも試験に出るのは、その薬ならではの特徴的なものです。
いちばん有名なのが、ACE阻害薬の空咳。ブラジキニンという物質が増えることで、乾いた咳が出ることがあります。この咳が問題になる場合は、ARBに変更して対応します。空咳とACE阻害薬、そしてARBへの切り替え。このセットは何度も問われるので、そのまま覚えてしまっていいです。
もうひとつ、前の記事で触れたARNIの注意も薬物治療の枠で出ます。ACE阻害薬とARNIの併用は血管浮腫のリスクがあるため禁忌です。切り替えるときは間隔を空ける。この「併用しない」という点も頻出です。
試しに解いてみてください
1問目。HFrEFに対する基本治療薬、いわゆる4つの柱の組み合わせとして正しいのは?
正解は、ACE阻害薬/ARB/ARNI・β遮断薬・MRA・SGLT2阻害薬の組み合わせです(改訂第3版p.84〜86)。抗血小板薬やスタチン、ジギタリス、カルシウム拮抗薬といった薬が並ぶ選択肢は、心不全の基本4柱ではありません。ここは知っているかどうかだけの問題なので、確実に取りたいところです。
2問目。ACE阻害薬の副作用として特徴的で、出た場合にARBへの変更が検討されるものは?
空咳です(同p.88)。便秘や難聴、視力低下といった選択肢に惑わされないこと。ACE阻害薬といえばブラジキニン、そして空咳。この連想が一本つながっていれば即答できます。
薬物治療は、範囲は広いけれど、問われる核は「4つの柱」と「キャラの立った副作用」に集約されます。ここを押さえるだけで、この分野の失点はかなり減らせます。
次は療養指導そのものの話です
薬が分かったら、次はいよいよ療養指導です。セルフモニタリングや服薬アドヒアランス、心不全手帳の使い方など、療養指導士の本丸を次の記事で整理します。
今回の問題も心不全療養指導士アプリからの抜粋です。改訂第3版に沿った全13章・306問、解説には参照ページつき。薬の名前と作用がごちゃつく分野こそ、問題を解いて該当ページに戻る往復が効きます。デモ版の第1章10問は無料なので、4つの柱がスッと出るか試してみてください。
まずは4つの柱を、指を折りながらでいいので、言えるように。そこがこの分野のスタートラインです。
▶ 次に読む:療養指導:受診の目安と体重管理
ほかの分野もまとめて確認したい方は、出題範囲と勉強法の全体像をこちらに整理しています。心不全療養指導士の試験、何をどこまで勉強すればいいの?


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