心不全の緩和ケアは「終末期になってから」ではありません

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この記事の練習問題は、改訂第3版ガイドブック対応の心不全療養指導士アプリからの抜粋です。デモ版の第1章10問は無料。
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こたちです。

緩和ケアと聞くと、最期が近づいてから始めるもの、というイメージを持っていませんか。私も昔はそう思っていました。でも心不全の療養指導士試験では、そのイメージのままだと間違えます。ここは思い込みが一番危ない分野です。

緩和ケアとACP。言葉は知っていても、目的や始めるタイミングを正確に問われると迷います。今回はこの2つを、試験で問われる考え方に絞って整理します。

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緩和ケアは「早期から、少しずつ」始める

心不全の緩和ケアで、まず押さえてほしいのがタイミングです。緩和ケアは終末期医療と同じものではありません。理想的には、症状が出てきた早い段階から導入して、病気の進行に合わせてその比重を増やしていく。最期になってから急に始めるものではない、という考え方です。

これは、がんの緩和ケアの流れが心不全にも取り入れられてきた背景があります。苦痛を和らげる関わりは、治療と並行して早くから始めていい。むしろ心不全は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら進むので、どこからが終末期か線を引きにくい。だからこそ早めに、というのが今の考え方です。

「緩和ケアは終末期になってから開始する」という選択肢が出たら、それは古い考え方で誤りです。ここは自分のイメージを一度アップデートしておく必要があります。

ACPは「本人の意向にそった医療を実現する」ため

もう一つがACP、アドバンス・ケア・プランニングです。将来の治療やケアについて、本人と家族、信頼できる人、医療・ケアチームがいっしょに話し合っていくプロセスのことです。

ここで問われるのが、ACPは何のためにやるのか、という目的です。答えは、本人の意向にそった医療とケアを実現すること。本人の価値観を共有しながら、この人が何を大事にしたいかを一緒に考えていく。

だから「医療者が方針を一方的に決める」とか「家族の希望を最優先する」といった選択肢は、ACPの目的からずれています。主役はあくまで本人。本人の意思が確認できなくなったときのために、元気なうちから価値観を共有しておく。この「本人中心」という軸を外さなければ、ACP関連の問題はぶれません。

試しに解いてみてください

1問目。心不全の緩和ケアの導入時期として最も適切なのはどれか。

正解は、緩和ケアは終末期医療と同義ではなく、理想的には症候性になった早期の段階から導入し、進行に合わせて比重を増していく、という内容です。「終末期になってから開始する」「終末期医療と同じもの」といった選択肢は誤り。早期から少しずつ、が今の考え方です。

2問目。ACPの目的として最も適切なのはどれか。

正解は、患者の意向にそった医療・ケアを実現すること(改訂第3版p.213〜214)。医療者が一方的に決める、延命治療を必ず行う、家族の希望を最優先する、といった選択肢はどれも本人中心からずれています。ACPの主役は本人、と覚えておけば選べます。

緩和ケアとACPは、知識というより考え方を問われる分野です。早期から始める緩和ケア、本人中心のACP。この2つの軸さえ持っていれば、細かい言い回しに惑わされません。

心不全療養指導士 試験対策アプリ 全13章306問

次は多職種連携の話です

本人を中心に支えるには、一つの職種だけでは回りません。次の記事では、多職種連携と地域連携を整理します。療養指導士がチームの中でどう動くか、という視点です。

今回の問題も心不全療養指導士アプリからの抜粋です。改訂第3版に沿った全13章306問、参照ページつき。緩和ケアやACPのように「思い込みを直す」分野は、問題で自分のズレに気づくのが一番効きます。デモ版の第1章10問は無料です。

緩和ケアは早期から、ACPは本人中心。この2つの軸で、終末期の分野はぶれなくなります。

▶ 次に読む:多職種連携:チームに含まれない職種は?

ほかの分野もまとめて確認したい方は、出題範囲と勉強法の全体像をこちらに整理しています。心不全療養指導士の試験、何をどこまで勉強すればいいの?

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