→ 無料デモ10問を試す
こたちです。
療養指導士という資格の性格上、この試験でいちばん資格の名前どおりに問われるのが療養指導の分野だと思います。薬や検査は他の資格とも重なりますが、セルフモニタリングをどう支援するかは、まさに療養指導士の本丸です。
ここは実務でやっていることが多いぶん、逆に「なんとなく」で流している人ほど、数字の基準を問われると止まります。今回は心不全手帳とセルフモニタリングを、試験で問われる形に絞って整理します。
心不全手帳は「毎朝の体重」がすべての起点
心不全のセルフケアで中心になるのが、毎朝の体重測定です。心不全手帳は、この体重や症状を書き込んで、外来受診のときに医療者と共有するためのツールです。
なぜ毎朝の体重なのか。心不全の増悪は、まず体に水がたまることから始まります。むくみや息切れがはっきり出る前に、体重という数字に先に表れる。だから毎朝同じ条件で測って記録しておくと、悪化の入り口を自分で捕まえられる。手帳はそのための道具です。
療養指導としては、ただ「測ってください」で終わらせないのがコツです。毎朝の測定を習慣として動機づけて、続けられていることを外来で認めてあげる。続いていることを一緒に喜ぶと、患者さんの継続意欲が保たれます。この「認める」という関わりまで含めて療養指導、という視点が問われます。
受診の目安は、数字で決めておく
セルフモニタリングで一番大事なのが、どうなったら受診するかの目安を、あらかじめ具体的に決めておくことです。あいまいな「調子が悪かったら」ではなく、数字と症状で線を引く。
その代表が、体重が2kg以上増えたら、です。ここに息切れの増悪、むくみの増悪が加わります。こういう具体的な受診の目安を、手帳やアプリにはっきり書いておいて、患者さんと家族が早めに動けるようにしておく。これが増悪の早期発見につながります。
逆に、体重が減ったことは、増悪の受診目安には入りません。ここが試験でひっかけに使われます。増える方向が危険サイン、という基本を押さえておけば大丈夫です(意図しない体重減少はまた別の注意が要りますが、増悪の目安とは別物です)。
試しに解いてみてください
1問目。心不全手帳の活用として最も適切なのはどれか。
正解は、毎朝自主的に体重を測る習慣をつけ、症状と合わせて体調管理をして、外来受診時に持参して医療者と共有する、という内容です(改訂第3版p.132)。「体重は測らず気分だけ記録する」のような選択肢は、手帳の目的から外れています。毎朝の体重が起点、と覚えておけば選べます。
2問目。心不全増悪の早期受診の目安として、指導すべき内容に含まれないものはどれか。
含まれないのは、体重が1kg減少です(同p.132〜134)。受診の目安は、体重2kg以上の増加、息切れやむくみの増悪。増える方向がサインなので、減少は増悪の目安には該当しません。数字と方向をセットで押さえておくと、この手の問題は落としません。
療養指導の分野は、やさしそうに見えて数字の基準で差がつきます。2kg、毎朝、手帳。このあたりの具体を、患者さんに説明する口調でそらで言えるようにしておくと強いです。
次は緩和ケアとACPの話です
セルフモニタリングで日々を支えたその先、病気が進んだときにどう関わるか。緩和ケアとACP(アドバンス・ケア・プランニング)を次の記事で整理します。ここも療養指導士らしく問われる分野です。
今回の問題も、私の心不全療養指導士アプリからの抜粋です。改訂第3版に沿った全13章306問、解説には参照ページつき。療養指導は「数字の基準」を体に入れる分野なので、問題で確かめる往復が効きます。デモ版の第1章10問は無料です。
体重2kg増で受診。まずこの一線を、患者さんに言う言葉で覚えておきましょう。
▶ 次に読む:緩和ケア・ACP:終末期だけではない
ほかの分野もまとめて確認したい方は、出題範囲と勉強法の全体像をこちらに整理しています。心不全療養指導士の試験、何をどこまで勉強すればいいの?


コメント